1987年(昭62)7月17日に52歳で亡くなった石原裕次郎さんの三十三回忌法要が、命日である17日、横浜市鶴見区の総持寺で営まれた。

裕次郎さんの妻で石原プロモーション会長の石原まき子さんをはじめ、裕次郎さんのおいで衆院議員石原伸晃氏(62)、石原プロの俳優舘ひろし(69)神田正輝(68)らが参列した。墓前には早朝からファン500人が集まり、根強い裕次郎さん人気をうかがわせた。

仏式では三十三回忌をもって年忌法要を終える「弔い上げ」とすることが多く、裕次郎さんの墓前での法要は今年で最後となる。

法要後に会見を行ったまき子さんは「毎年、墓前で供養してきましたが、いわゆる弔い上げとして、墓行は終わりにします」と話し、「この区切りで故人が極楽浄土へ参ると聞いております。裕次郎さんもやっと極楽浄土へ行ってゆっくりしていられる」と、最愛の夫を思った。

裕次郎さんのお墓は坂の上にあるため、年齢を重ねてきたファンも気遣った。まき子さんは「私同様、来てくださる皆さまもご年配の方々が多い。命日の7月17日は猛暑がつきものですし、命日以外でも陽気がよろしい時にお参りしてくだされば、こんなにうれしいことはございません」。

呼吸器疾患などからの体力回復のためリハビリ中の渡哲也(77)は欠席したが、まき子さんに手紙を託した。渡は「三十三回忌は故人にとってのすべてのことが消え、極楽浄土に行き、そしておめでたいこと」とし「出席しなくてはならない立場ですが、現在体力回復の療養中でして、出席できません。今後ともよろしくお願い申し上げます」と記した。

まき子さんは、一部で報じられた石原プロモーション解散報道についても言及した。「小規模な石原プロになりました。映画製作の会社でありながら、映画を作れないのはさみしいですが、いつどのように世情が変わるか分からない。いい機会があれば、皆で頑張ります。閉めるとか、解散ということは1度も申しておりません」と否定した。裕次郎さんのゆかりの品々を展示する全国巡回展も続けていく。

前日までの雨は止み、例年のような猛暑もない中での最後の法要。まき子さんは「暑くもなく寒くもない。本当に裕さんは気が利いたことをしてくれた」と笑った。

■まき子さんの感謝の手紙など配られる

○…法要に集まったファンには、まき子さんの感謝の手紙、三十三回忌法要のために作られたタオル、石原プロモーション50年史(非売品)が配られた。裕次郎さんが白タキシードでバラを持っている写真と、渡がラグビーボールを持っている写真が両面にプリントされた紙袋に入っており、用意された500セットは、法要が始まるころには配布終了した。