俳優小栗旬(36)が25日、都内で、主演映画「人間失格 太宰治と3人の女たち」(蜷川実花監督、9月13日公開)ジャパンプレミアに出席した。

小栗は「脚本を読んで大変かなと思ったけど、やらなかったら役者としてどうかと思うほどだったので、参加できてよかったです」と話した。その一方では、「楽しさ半分、しんどさ半分だった」とし、「太宰は後半いろんな人を裏切っていくの、そこがしんどかったです」と振り返った。

宮沢りえ演じる身重の正妻・津島美知子がいながら、作家志望の沢尻エリカ演じる太田静子の文才にほれ込み激しく愛し、同時に未亡人の二階堂ふみ演じる山崎富栄には救いを求めていく。「沢尻さんとはすてきなラブストーリー、ふみちゃんとはドロドロで」とほほ笑み、「後半に向けて、太宰がどんどん追い詰められていくので、それはそれでまた楽しいでいただけたらと思います」と話した。最後には「嫌いにならないでくださいね」と呼びかけていた。

この日、沢尻エリカ、二階堂ふみ、成田凌、蜷川監督も登壇した。

蜷川監督は「最初は『人間失格』自体が題材だったけど、本人のほうがすごくて。オリジナル作品を書いているうちに、『これは小栗君しかいない』と思ったらそれ以外思いつかなくてオファーした」と明かした。小栗は「うれしいですで、いいのかな…」と苦笑した。

また、同作がベネチア国際映画祭ジャパンフォーカスに決定した。蜷川監督は「単純にすごい楽しみです」と笑い、「小説自体が海外でも読まれているし、国も越えて見ていただける作品です」と胸を張った。

小栗は「見ていただけたらわかると思うけど、日本を感じられる作品です。太宰は日本でなかったら生まれなかった作家で、日本独特な編集者との関係を海外の人がどう捉えるのかが楽しみです」と話した。