東出昌大(32)が三島由紀夫没後50周年企画の舞台「MISHIMA2020」(9月21、22日、同26、27日、東京・日生劇場)に出演することが20日、発表された。東出にとって、8月1日に女優杏(34)との離婚を発表した後、初めての舞台出演となる。

1970年(昭45)に自衛隊の市ケ谷駐屯地で割腹自殺した作家三島由紀夫氏の作品をモチーフに、4人の若手演出家がそれぞれに三島の世界に挑む企画。9月21、22日に東出が世界的なダンサーでもある菅原小春と共演する長久允作・演出「憂国」のほか、伊原六花、井桁弘恵、高橋努らが出演する野上絹代作・演出「橋づくし」が上演される。同26、27日には中村ゆり、平原テツが出演する加藤拓也作・演出「真夏の死」、麻実れい、中村蒼らが出演する熊林弘高演出「班女」(近代能楽集より)を上演する。

東出が出演する「憂国」は、仲間から決起に誘われなかった中尉が、仲間への討伐命令に苦悩し、妻と心中する姿を描いた作品で、三島氏自身が監督・主演した映画ではリアルな割腹自殺シーンが話題を呼んだ。今回はコロナ禍でライブハウス消滅の危機に直面した夫婦が主人公となる。熱烈な三島ファンとして知られる東出の三島作品の舞台出演は2度目で、2年前に「豊饒の海」に主演した。英国の人気演出家のもとで、繊細な新興貴族の息子を演じて、高い評価を受けた。

また、同舞台の映像を配信するほか、公演の制作過程にも密着したドキュメンタリー映画も製作される。