宝塚音楽学校の109期生入学式が16日、兵庫県宝塚市の同校講堂で行われ、40人が夢へ第1歩を踏み出した。

式を終え、代表4人がコメントし、あこがれのタカラジェンヌに前花組トップ明日海りお、雪組の人気スター朝美絢、4月11日に退団したばかりの前雪組トップ娘役真彩希帆、現役の星組トップ娘役舞空瞳らの名が上がった。

式典で、新入生総代であいさつした南平友里愛(なんぺい・ゆりあ)さんは、静岡出身。同じ静岡から宝塚歌劇団へ入り、一昨年に退団した前花組トップ明日海へのあこがれを口にした。「どんな役でも演じられるよう、常に努力し、魅力的な演技でお客様に感動をお届けできるような男役になりたい」。

明日海自身、かつて取材に、新入生や卒業生らが自らの名を口にする機会が増えたことに「ありがたいことですし、タカラジェンヌになってよかった」と後進の励みになる存在でいられることに感謝していた。また1人、後輩が同じ世界へ進んできた。

南平さんは「宝塚歌劇への夢を追いかけることができることを幸せに思う気持ちとともに、舞台人となる覚悟の気持ちが高まり、身の引き締まる思い」とも語った。

横浜市出身の千々松春紀(ちぢまつ・はるき)さんは、圧倒的な美貌でファンを魅了する雪組スター朝美絢を目標にする。すでにトップ、トップ娘役計6人を輩出した黄金世代95期の1人の背を追い「どんな役でも演じられる、りりしくて美しいタカラジェンヌを目指します。自分としっかり向き合い、感謝の気持ちを大切に精進して参りたい」と誓った。

3拍子そろった前雪組トップ望海風斗の相手娘役として、歌、ダンス、芝居と高レベルな技量を誇った真彩希帆をあげたのは、東京都出身の若菜姫夏(ひな)さん。「本日あこがれの制服に袖を通し、入学させていただきました」と感無量の様子。「(真彩のような)歌で人に何かを伝えられることができるタカラジェンヌになりたい」と目を輝かせた。

兵庫県川西市出身の濱谷咲希さんは、歌、ダンス、芝居すべてに高い技量を誇る星組トップ礼真琴の相手を務め、102期生首席入団の星組トップ娘役の舞空瞳を目指す。「どのような役でもお客様を魅了し、謙虚さと向上心を兼ね備え、つねに感謝を忘れない、皆さんから愛される娘役になりたい」と話していた。