スケートボード女子ストリートで銅メダルを獲得した中山楓奈(ふうな、16=ムラサキスポーツ)が27日の会見で、前日の競技中に金メダルを獲得した西矢椛(もみじ、13=ムラサキスポーツ)と語り合ったことが話題となった「ラスカル」が、1977年(昭52)放送のアニメ「あらいぐまラスカル」だと明らかにした。オープニングテーマ「ロックリバーへ」を愛聴しており「聴くとテンションが上がります」と語った。

そのことを受けて、歌唱した大杉久美子(70)が祝福のコメントを発表した。

「西矢選手、中山選手おめでとうございます。図らずも五輪に参加出来たような不思議な気持ちです」

大杉は「アタックNo.1」「ドラえもんのうた」など日本を代表する人気アニメソングを多数、歌唱し、ささきいさお、堀江美都子、水木一郎と「アニソン四天王」と呼ばれたレジェンドだ。「中山選手のような、若い世代の方が私の歌ったラスカルの歌や、作品を見たり聞いたりしてくださってるのは、本当にうれしいことと同時に驚いております。やはり、良い作品というのは、世代を超えて支持されるんですね」と感激した。

「あらいぐまラスカル」は、米国の作家スターリング・ノースの63年の小説「はるかなるわがラスカル」を、日本アニメーションが「世界名作劇場」の第3作としてアニメ化。繰り返し再放送され、近年はHDリマスター版がアニメ専門チャンネル「キッズステーション」で放送されていた。

26日の競技後、日本アニメーションの社員は「あらいぐまラスカル」かどうか不明のまま、ラスカルに代わって社員が一丸となり、2時間ほどでスケートボードに乗ったラスカルを描き上げて祝福した。広報担当者は「作品は来年45周年。若い世代の方なのでLINEスタンプでご存じかと思ったら、作品を見ていただいていると知り、うれしかった」と喜んだ。【村上幸将】