歌手で俳優の中村雅俊(70)が、デビュー48年目で初めてフルオーケストラと共演する全国4都市ツアー「ビルボードクラシックス 中村雅俊 Symphonic Live 2021」に挑む。8月28日の兵庫・西宮からスタートし、名古屋、熊本、東京で「ふれあい」「俺たちの旅」「恋人も濡れる街角」などのヒット曲を壮大な演奏をバックに熱唱する。新たな挑戦への意気込み、今後について聞いてみた。

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今年2月に70歳になった。まだまだやりたいことがあるという。

「英語をもっと勉強したいですね。大学の時に英会話のクラブ、ESSにいましてね。ESSではディベート(討論)とスピーチ、ディスカッション、ドラマとあって、田舎者の俺は英語でお芝居するっていうのはハイカラでいいなって思って、ドラマを選んだんです。それがきっかけで、英語劇から日本語の芝居をやりたいと思うようになり、文学座へとつながったんです」

文学座の研究生を経て、慶大卒業と同時の74年4月に日本テレビの連続ドラマ「われら青春!」の主役に抜てき。同年7月の歌手デビュー曲「ふれあい」もヒット。俳優と歌手の二刀流で実績を積み上げてきた。

「最初の入り口は英語劇でした。キャスティングプロデューサーの奈良橋陽子さんが、俺が大学3年の時に出演した英語劇の演出をされていたんですよ。それがきっかけで交流が続き、彼女の薦めでオーディションを受けて、今までに2回、アメリカ映画(07年『アメリカンパスタイム 俺たちの星条旗』、12年『終戦のエンペラー』)に出演しました。現地では通訳やマネジャーもいないんですけど、覚悟を決めて1カ月半頑張りました。お芝居をしている時やオフの時も、すごく楽しくて。もう1回くらい、オーディションを受けて、チャレンジさせてもらえないかな、と思ってます(笑い)」

(続く)

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◆中村雅俊(なかむら・まさとし)1951年(昭26)2月1日、宮城県女川町生まれ。73年慶大在学中文学座付属演劇研究所入所。74年4月の日テレの連ドラ「われら青春!」で主演に抜てきされデビュー。同7月に挿入歌「ふれあい」で歌手デビュー、120万枚超の大ヒット。75年同局「俺たちの勲章」「俺たちの旅」、映画「ふれあい」。歌手としてシングル55枚、アルバム41枚をリリース。182センチ。血液型O

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◆「billboard classics 中村雅俊 Symphonic Live 2021~Before DAWN~」◆

▼8月28日午後5時 西宮・兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホール 大阪交響楽団▼9月3日午後6時30分 名古屋・愛知県芸術劇場コンサートホール 大阪交響楽団▼9月26日午後5時 熊本・熊本城ホールメインホール 九州交響楽団▼9月30日午後6時30分 東京・Bunkamuraオーチャードホール 新日本フィルハーモニー交響楽団。いずれも指揮は円光寺雅彦、サポートミュージシャンは大塚修司。