池内博之(44)が出演した香港映画「リンボ」(ソイ・チェン監督)が、30日に開幕した東京国際映画祭でジャパンプレミアとして日本で初公開される。香港で17年に行われた撮影から4年を経て、3月に開催された世界3大映画祭の1つ、ベルリン映画祭(ドイツ)特別招待部門で上映された作品。池内は「この度、東京国際映画祭で上映されること、本当にうれしく思っています。ホラーサスペンス映画ですが、内容もさることながら、素晴らしい美術と音楽とともに楽しめる作品です。ぜひ劇場にてご覧ください」とコメントした。

「リンボ」は、中国のインターネット小説の舞台を香港に置き換えて映画化したバイオレンス映画だ。被害者は全て女性で、腕が切り取られた状態で発見される猟奇的殺人事件が香港のスラム街で頻発。ベテラン刑事ザムは、コンビを組んだ新人のウィルが、かつて自身の妻子が命を落とした事故を引き起こした若い女性トウを協力者として捜査に当たることに、時に怒りを抑えきれない。その中、捜査線上に1人の謎めいた男が浮上する物語だ。

モノクロで撮影された映像美に加え、主演する香港の俳優ラム・カートンの鬼気迫る演技、そして香港映画界でも活躍が評価される池内が物語の鍵を握る謎の男を演じることにも注目だ。謎の男は役柄すら明かされていないが、池内が難役を演じきったとベルリン映画祭後、評価の声も出ている。池内の好演が、ついに日本でもベールを脱ぐ。

「リンボ」は、11月2日に有楽町よみうりホール、同6日にヒューマントラストシネマ有楽町シアター1で上映。チケットは映画祭公式サイトで発売している。