ギタリスト布袋寅泰(59)が、大みそかの「第72回NHK紅白歌合戦」(午後7時30分)の出場について最終調整していることが17日、分かった。決まれば「初出場」となる。

布袋は06年に、妻の今井美樹(58)が「PRIDE」を歌った際にギターを奏でたほか、18年に紅組トリを務めた石川さゆり(63)が歌う「天城越え」のギター演奏を行うなど、紅白への“出演”経験はあった。だが、81年デビューのBOφWY時代を含めて、意外にも、正規の紅組や白組枠で出ることをさす「出場」の経験はなかった。

アーティスト活動40周年を迎えた今年は、存在感が際立つ1年だった。1月末に無観客による配信ライブながら、東京・日本武道館公演を開催。6月には40周年記念EP「Pegasus」を発売し、現在も全国ツアー中と、精力的に活動してきた。

さらに8月24日に東京・国立競技場で行われた東京パラリンピックの開会式では、伊藤若冲の「樹花鳥獣図屏風(びょうぶ)」、葛飾北斎の「東町祭屋台天井絵 鳳凰(ほうおう)」が描かれた、デコレーショントラックの荷台に乗って登場。同開会式のために書き下ろした「TSUBASA」「HIKARI」の2曲を、全盲のギタリスト田川ヒロアキ、車いすのギタリスト川崎昭仁らと披露。「布袋さん」がツイッターでトレンド入りするなど、大きな話題になった。

コロナ禍で鬱々(うつうつ)としたエンターテインメント界。布袋サウンドが大みそかの夜に鳴り響くことになれば、さらに大きな話題になることは間違いなさそうだ。

◆布袋寅泰(ほてい・ともやす)1962年(昭37)2月1日、群馬県生まれ。81年氷室京介らと4人組ロックバンドBOφWYを結成し、翌82年デビュー。88年に解散後はソロ活動開始。89年吉川晃司とCOMPLEXを結成、90年に解散。ソロのヒット曲は「POISON」「スリル」「バンビーナ」など多数。クエンティン・タランティーノ監督の映画「KILL BILL」のテーマ曲を手掛けるなどプロデューサーとしても高く評価されている。187センチ。血液型B。