今年デビュー45年目を迎えた歌手松山千春(65)が18日、東京国際フォーラムで、全国ツアー「松山千春コンサート・ツアー2021『敢然、漠然、茫然』」の東京公演を行った。10月発売の82枚目シングル「敢然、漠然、茫然」のほか、「大空と大地の中で」や「銀の雨」などを披露。2年ぶりのフォーラム公演となった。

千春は前日17日、都内で行われた、20年に亡くなった作曲家の服部克久さん(享年83)の追悼コンサートに出演したという。服部さんにアレンジしてもらった「電話」を歌ったが、さだまさし、谷村新司と同じ楽屋だったという。「あれほど嫌いなさだ、谷村と一緒なんだ。さだが『千春、ツーショットで写真を撮ろう』って、腕を組んでくるんだ。奇跡のツーショットって言うんだけど、こっちは奇跡の作り笑いだ」と笑わせた。この日は別れた後の男女の女性側の心情を歌った「恋」に続き、その後の男性側を表現した「電話」も歌唱した。

千春は17年8月、搭乗した全日空機の出発が遅れ、イライラした乗客の気持ちを鎮めるために、機内でヒット曲「大空と大地の中で」を歌唱したことが話題となった。その際の許可をした秋山機長がこの日の客席に姿を見せた。同機長はフライトから引退したといい「あんな体験はもうない。機長、フライトご苦労さまでした」と話すと、客席から拍手が起きた。

同ツアーは10月14日の東京・江戸川区総合文化センターを皮切りに、12月25日の札幌・カナモトホールまで、18会場22公演を行う予定。