イランを代表する映画界の巨匠、故・アッバス・キアロスタミ監督の性的暴行疑惑などの報道を受け、同監督作品「クローズ・アップ」リマスター版の日本公開を延期すると、配給会社が26日、発表した。
同作品を共同配給する東風とノームは、公式サイトで「イラン人アーティストのマニア・アクバリ氏が、アッバス・キアロスタミ監督名義で2002年に発表された映画『10話』で使用されている映像は自分のものであると主張し、キアロスタミ氏に作品を盗まれたこと、またキアロスタミ氏から性的暴行を受けたことを告発していることがアクバリ氏自身のSNSや報道によってわかりました」とし、「これをうけ、『クローズ・アップ』を共同で配給している東風とノームとで協議し、上映を予定してくださっていた映画館に事情を説明し、9月3日(土)より予定していた劇場公開を延期することにいたしました」と報告した。
公開延期について「現時点で知りうる情報は限られていますが、このような状況で『クローズ・アップ』の公開を予定通り行うことは不誠実であるだけでなく、社会に対して誤った、意図せざるメッセージを送ることになると判断しました」と説明した。
キアロスタミ監督は「友だちのうちはどこ」(1987年)で注目され、「桜桃の味」(1997)でカンヌ国際映画祭の最高賞にあたるパルム・ドールを受賞。「クローズ・アップ」は1990年に公開されたドキュメンタリー映画。2016年7月、がん闘病の末、亡くなった。



