13代目市川團十郎白猿を襲名する歌舞伎俳優市川海老蔵(44)と、Snow Man宮舘涼太(29)が、来年1月に新橋演舞場で「初春歌舞伎公演 市川團十郎襲名記念プログラム『SANEMORI』」で共演することが15日、分かった。19年に海老蔵の自主公演「ABKAI」で上演された同作で共演しており、再タッグを組む。

海老蔵は今年11、12月に歌舞伎座で團十郎襲名披露興行を行う。「SANEMORI」は、襲名披露興行後の次の一歩となる。宮舘は3年前の共演時はデビュー前だった。経験を重ねた新たな一面が期待される。

海老蔵は「宮舘さんは前回公演で、ご経験やスキルを存分に発揮され、歌舞伎の所作や立ちまわりなどを貪欲に吸収し、この作品を魅力あふれるものにしてくれました。Snow Manのメンバーとして、さらに成長と飛躍をされた宮舘さんと再び共演できることを今から楽しみにしております」とコメント。

宮舘も「3年前は一生懸命にぶつかっていきました。この作品を通して、海老蔵さん、出演者の皆さま、見にきてくださるお客さまにお会いできるご縁をありがたく感じ、成長した宮舘涼太をお届けできますよう『SANEMORI』のより深い部分に入り込みお届けできればと思います。より一層、芸に磨きをかけ熱くカブいていきたいと思います」と話している。

古典歌舞伎の名作「源平布引滝 実盛物語」を主軸にした作品。平家に仕える武将斎藤実盛が、恩義のある源氏に忠義を尽くそうとする生きざまを描いた。海老蔵は「源氏の象徴である白旗をめぐり、命をかけて白旗を守ろうとする人々の人間ドラマを、現代のお客様にも分かりやすいように描き出すよう試行錯誤を重ねました。新春の幕開けを飾る公演ですので、さらに練り直し、皆様にご覧に入れたい」としている。

役柄、ストーリーなどは今後発表される。

◆SANEMORI 古典歌舞伎の名作「源平布引滝 実盛物語」をもとにした。源平争乱の中、平家に仕える武将斎藤実盛は知勇を備えた人物で知られていた。源氏への恩義を忘れていない実盛や、実盛をとりまく人々の生きざまを描いた。19年の公演では、源氏の象徴である白旗をめぐる物語のわかりやすさとエンターテインメント性の高さが話題になった。