「ラ・マンチャの男」など数多くのミュージカル演出を手がけた演出家中村哮夫(なかむら・たかお)氏が5月28日、老衰のため都内で亡くなった。91歳。5日、東宝演劇部が発表した。

すでに葬儀は、近親者のみで営まれた。喪主は長男中村夏樹(なつき)さん。

中村さんは1951年(昭26)に慶大文学部を卒業、東宝撮影所助監督になり黒澤明監督に師事。62年に東宝演劇部に移籍してからは、劇作家菊田一夫氏に師事し、菊田作品の多くで演出補を担当した。

65年に演出家デビューし、ミュージカル「心を繋ぐ6ペンス」「ファンタスティックス」「王様と私」「ラ・マンチャの男」「歌麿」など、多くの作品の演出を手がけた。

97年、菊田一夫演劇賞特別賞を受賞。