公開中の映画「水は海に向かって流れる」に主演する、女優広瀬すず(24)を11日付の日刊スポーツ「日曜日のヒロイン」でインタビューした。

広瀬に初めて会ったのは、今から9年前の2014年(平26)5月20日。東京・高田馬場の結婚式場「セレス高田馬場」だった。「ゼクシィがなきゃ結婚できないよ」のコピーでおなじみの結婚情報誌「ゼクシィ」の7代CMガールに選ばれて、その発表会見の時だった。一緒に出席した、CMソングを歌うEXILE ATSUSHI(43)が妙に照れていたのが印象に残っている。まだ15歳だったウエディングドレス姿の広瀬を、所属事務所の社長に紹介された。

それから、広瀬はトントン拍子で大女優への道を歩いてきた。今回のインタビューは18年1月期の日本テレビ系連続ドラマ「anone」に出演した時以来。4年半ぶりになのだが、もう気安く「すずちゃん」なんて呼べない。前回は大きな犬のぬいぐるみをプレゼント&写真撮影用に持って行ってニコニコ笑ってもらったのだが、今度はそうはいかない。

6月は生花店にヒマワリが出回り始める。毎年、6月1発目のインタビュー用にヒマワリを使ってしまい、夏の間中ずっと「早すぎた」と後悔している。今回の映画は「水」が題名にあり、大きな事件が起こることなくこまやかな心情を描いているので、迷わずに紫陽花(あじさい)を選択した。

インタビュー当日、昼過ぎからのインタビューに備え、朝9時から東京・赤坂の生花店を回った。真っ赤なバラなどと違い、お財布にも優しいお値段なのだが、切り花がない。鉢植えを生花店の優しいお姉さんに切ってもらって、小さなブーケ風にした。

5年ぶりの広瀬すずは、すごく冗舌だった。CM発表会見には、小まめに取材に行っているのだが、インタビューでその口から出てくるのは“女優広瀬すずの言葉”だった。

今回の役は26歳のOLで、高校1年生の男の子に思いを寄せられる。インタビュー冒頭で、今までのイメージと大きく違うことを指摘すると「全ての取材で言われるんです。どんだけ私、世の中に甘えながら“妹感”出てたんだろうと思って」と笑った。

実年齢より若く見えることくらいしか取りえのない還暦記者の私は、インタビューの間中、広瀬すずの“本物の若さ”に圧倒された。だが、取材中に広瀬が無邪気な笑顔を見せてくれた瞬間があった。「水は-」の海辺のシーンで、一瞬拳法の構えのようなポーズを取ることがあった。そこから、ちょっとスポーツの話に。

そして15年の映画「海街diary」で広瀬が見せてくれたサッカーのドリブルの話になった。サッカー経験がない広瀬が特訓を積んで披露したのだが、日刊スポーツのサッカー担当記者たちから「広瀬すずってサッカー経験あるの?」と聞かれるくらい見事なものに仕上がっていた。

その時のことを振り返りながら記者が「自分の中で、ドリブル名人と言えばクリスティアーノ・ロナウド、広瀬すず、日本代表の三笘薫だけど、その中でも一番はやっぱり広瀬すずですね」と言うと「三笘に勝ったんですか。私、『三笘の1ミリ』に勝ったんですか。自慢します。三笘に勝ったと思ってくれてる人が、世の中に1人でもいるという幸せ」と笑ってくれた。

今月19日、広瀬すずは25歳の誕生日を迎える。その先の女優広瀬すずに、大いに期待したい。【小谷野俊哉】