誰もが和服でほほ笑む姿を思い浮かべる。きれいにまとまった雰囲気がスクリーンサイズには合わなかったのか、知人の応募で入った映画界では吉永小百合ら「日活三人娘」に押され気味だった。

一転、テレビではジャストサイズの「華」と映った。「七人の孫」の端役出演が山本海苔の社長の目に留まり、専属タレント最長記録はギネス認定された。

清楚(せいそ)な役から悪女までこなし、31歳で出演した「白い影」の芯の強い看護師役は感情の起伏を巧みに演じて代表作となった。スター女優となってからも、デビュー前の証券会社時代の同僚とは変わらぬ交流を続け、収録中も「普通に」自炊生活を送った。このふらない、ブレない姿勢がお茶の間の好感を呼び、ルーティンが続く連続ドラマの収録にもマッチしたのではないかと思う。

一方で、「白い影」の相手役、田宮二郎とは熱演そのままに不倫関係となった。隠し立てしないので「公然の秘密」だったが、相手の家族を思ってか、最後まで口をつぐんだ。40代になってからは20歳下の沖田浩之と数年間交際した時期があり、こちらの方は「40代はよく遊びました。恋愛に燃えている時期もありました」と後に正直に明かしている。大恋愛も結婚には至らなかったが「これも宿命。私は逆らいません」と、男前な一面もみせた。

車が好きで、最後に購入した3台目のジャガーは30年以上経ってもレストアして乗り続けた。どこをとってもきれいにブレない人だった。【相原斎】