落語家桂文枝(82)が7日、大阪・池田で審査委員長を務める 「第17回 社会人落語日本一決定戦」に出席した。
応募340人から勝ち上がった10人で行われた決勝戦は、東京・江戸川区の運送会社社員鈴木竜一さん(61、高座名松鈴亭竜扇=しょうれいていりゅうせん)が、自身の職場から着想を得た創作落語「ドロ~ン」を披露し優勝した。
初出場で優勝した鈴木さんは「生きていて良かったなと思います」と笑顔だったが、職場の同僚に披露したことはなく、「これで完璧にバレます。明日からどうしようかな。いざとなったら転職を考えています」と苦笑した。
コミュニケーションの苦手な子どもと一緒に、落語のワークショップに入ったのがきっかけで50歳から落語を始めた。ただ、親の方がはまりすぎてしまい、生活スタイルが落語中心に。娘の運動会よりも落語会を優先してしまい、妻から「これ以上落語にはまるんだったら別れることも考える」と言われたこともあり、反省して少しセーブしていると明かした。
文枝は「今日思ったのは、結構皆さんしっかりとお稽古なさっていた。多少声の小さい人もいらっしゃいましたが、スムーズにおしゃべりなさっててすごかった。かんだりうろうろしたりすることはなく素晴らしいと思いつつ、(普段は)仕事してないな、とも思いました」と話して、笑いを誘った。
その上で、鈴木さんについて「今回の優勝は『ドロ~ン』という創作落語でしたが、すんなり決まったわけではない。みんなでああだこうだいいながら。でも1番、2025年問題(運送業のドライバーが足りていない)という今ある問題を取り上げたこと、そして、ストーリーが面白くユニークだったこと、人物の分け方など総合的に考えて優勝とした」と評価。「すんなり決まったわけではないのは、それだけ皆さんのレベルが高かったということです」と総括していた。



