弁護士の猿田佐世氏は19日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に出演。高市早苗首相がこの日夕に発表する見通しの衆院解散をめぐり、異例の「2月選挙」となることに「いちばんやってほしい物価高のところについて、何もしないまま選挙ですか、みたいな。『働いて、働いて、働かずに選挙ですか』という方もいる」と指摘した。物価高対策について、高市政権で目に見える形の対応がないまま選挙に突入しようとしている現状に、苦言を呈した。

番組では、恒例のパネルコーナーで解散総選挙の展望を特集。与野党ともに、今回の衆院選では消費税減税を訴える見通しとなっていることを受け、解説で出演した朝日新聞の林尚行前政治部長は「『減税競争』になる可能性が出てきた」として、国民の関心が高い消費税減税の是非は選挙争点になりにくいとの見方を示した。

これについて、猿田氏は「消費税(減税の主張は)はほとんどの政党が大差がなく、そうなると大きな争点にならない。いちばん私たちがこの間、議論したのは、物価高。消費税が争点にならないなら、ほかにいろいろやらないといけないところがあるが、選挙になると1カ月くらい政治が止まる」と指摘した。

この時期は例年、予算案審議の時期に当たることを念頭に「過去に、1月に解散したのは2回くらいしかない」とした上で、直近で約36年前の1990年1月24日に解散に踏み切った海部俊樹内閣では「(選挙後)6月まで予算が成立しなかった、みたいなことがあった」と述べ、この時期の選挙によって予算案審議が大幅に遅れたケースもあることも指摘した。

その上で、「(高市首相は)働いて、働いて、働いて、働いて、働いてと言って、頑張りますとおっしゃっていたのが、いちばんやってほしい物価高のところについて何もしないまま、選挙ですか?みたいな。『働いて、働いて、働かずに選挙ですか』という方もいる」と主張。「(高い)支持率に任せて、選挙に有利な結果が出るので、今、というところなのかなと思ってしまう」と述べ、衆院解散する見通しの高市首相の真意をいぶかるように語った。

林氏も、この時期の選挙が予算審議に及ぼす影響に触れ「1カ月以上空白ができれば政府機能は事実上止まり、政治が判断できなくなる。いろんなことが起きる時の政治判断を、国会とキャッチボールできるのか、というところのタイミングでよかったのかというところも、問われないといけない」と語った。