パントマイムアーティスト、が~まるちょばが全国公演「GAMARJOBAT THEATRE2026『ピストルと少年』」を開催中だ。東京公演を終え、先日、大阪公演(4月4日、クールジャパンパーク大阪TTホール)、兵庫公演(同5日、アクリエ姫路 中ホール)に向けた取材会を開いた。

第1部ではショート短編作品「初めての手術」、第2部ではせりふを使わない新作長編作品「ピストルと少年」を演じる。

21年東京五輪のピクトグラムパフォーマスンスで名をはせたが、すぐに「もう終わったこと」と切り替えた。パントマイムアーティストとして、世界的に評価されるようになったが「世界にはあんまり興味はない。日本で1番になりたいんですよ」

世界35カ国以上を訪れ、劇場に足を運ぶ文化がある国を数多く見てきた。そうした文化が根付いていない日本でも、パントマイムの魅力を感じてもらいたいという。今回の作品も「世界を拒否しているわけじゃないけど、日本の人に知ってもらいたいし、楽しんでもらえたら」との思いで作った。

昨年の全国公演の取材会にあたり、ライバルは「落語と歌舞伎」と話した。「劇場に足を運ぶ人が比較的多いのが落語と歌舞伎。娯楽を人生において、エンターテインメントとして捉えている。そういう劇場に足を運ぶ喜びを知っている人にパントマイム、が~まるちょばに足を運んでもらえたら」という。

演劇は本来、経験を積めば積むほど円熟味は増す。落語や歌舞伎も年齢とともに洗練される。

一方で、身体表現のパントマイムは体力の負担も大きい。が~まるちょばは2時間も公演を行うだけに、負担の大きさはなおさらのこと。いつまで続けることができると考えているのか気になった。

「高校の時にバレーボールをやってて、進路も体育教師もありかなって考えたこともあった。体を使うことを考えるとアスリートって寿命がある。巡り巡ってパントマイムをやることになって、習得していく中で『一生、できるじゃん』って気づいた。フィジカルで若いやつにはかなわないんだけど、パントマイムの本質って円熟味にあると思っている。今の僕が70%できるものを明日は71%にできるかもしれない。肉体は衰えても感性はいくらでも鍛えられる。それをうまく作品として消化できれば、いつまでもパントマイムはできる」と言い切った。

パントマイムが「パフォーマンス、身体能力を見せるものとみられているが、舞台だと2時間。お客さまの心を動かすことができる表現だ」と信じているからこそ、「僕ももうすぐ死んじゃうからやれることをやって、僕の思うパントマイムを残したり、知ってもらうためには時間が足りない」。これからも可能性を追求して新作に挑戦、公演で披露を続けていく。【阪口孝志】