巨人ドラフト4位の伊藤優輔投手(24=三菱パワー)が、5回2安打2失点、で“先発デビュー”を白星で飾った。毎回の6奪三振でプロの舞台でも持ち味の奪三振の多い投球スタイルを見せつけた。

3回5安打2失点に終わった3日のヤクルト戦との2軍戦から中7日でマウンドに上がった。1回2死、日本ハムの王柏融に3球続けてボール球。それでも慌てない。5球続けてストライクを投げた後の9球目。外角低めいっぱいの直球で見逃し三振を奪った。「変化球を多めに、真っすぐはとにかく力を抜いて投げることを意識しました」。脱力からの糸を引くような直球で台湾の至宝を仕留めた。

奪三振の多さは高校時代から高水準をキープする。出場校中トップの奪三振率をひっさげ臨んだ14年のセンバツ。都立校初の出場を果たした小山台のエースとして、現ヤクルトの中山擁する強豪・履正社と対戦。チームは9回で1安打しか放てず完敗。自身は四死球がかさみ11失点したものの、中山への3打席連続三振など、8回完投で計8三振を奪ってみせた。そのまま準優勝を果たす履正社から伊藤優以上に三振を奪った投手はいなかった。

今キャンプは1軍で完走したが、以降は2軍での調整となっていた。1軍マウンドを目指し「勝負球の精度を上げられるように練習から取り組んでいきます」と明確な課題を設定した。