どんなに追い込まれても戦い抜く。たとえ胸に弓矢が刺さろうとも…。原泰久氏のベストセラーコミックを原作とする実写映画版第4弾は、壮大な歴史エンターテインメントが1つの区切りを迎える。
紀元前の中国・春秋戦国時代を舞台に、戦争孤児で下僕出身の信(山崎賢人)が天下の大将軍を目指し、はい上がっていく姿を活写する。前作「運命の炎」で信と大将軍・王騎(大沢たかお)が隣国・趙との総力戦を繰り広げた「馬陽の戦い」の続きが描かれる。
人数的には圧倒的な不利な状況の中、何度倒れても立ち上がり、気力を振り絞って敵に切り結んでいく信を演じる山崎の躍動感は前作以上だが、本作の「主役」は王騎だ。
大沢が徹底的な肉体改造で作り上げた大将軍は、登場するだけで場の空気をすべて持っていく絶大なカリスマ性を持つ。超重量級のアクションに説得力があるのは、鋼のような肉体があるからこそ。なぜ、これほど強いのか? 戦う集団を束ねるリーダーの度量とは? 過去の壮絶な生きざまが教えてくれる。最後の瞬間まで、おのれに与えられた炎を燃やし尽くす。その覚悟に武者震いした。【松浦隆司】
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