歌舞伎俳優・市川猿之助(42)が、フジテレビ系で25日午後9時から放送のアニメ特番「ワンピース エピソードオブ 空島」でゲスト声優を務めることが6日、分かった。

 猿之助は劇中で空の騎士を名乗る傭兵ガン・フォールを演じる。かつてスカイピアの「神」の座に就いていたが突如、現れたエネルにその座を追われ、脱走者やエネルに逆らった者を陰ながら助ける中で主人公のモンキー・D・ルフィ率いる“麦わらの一味”と出会う役どころだ。猿之助がアニメの声優を務めるのは、2015年12月に放送された「ワンピース アドベンチャー オブ ネブランディア」で“天才策略家”コーメイを演じ、声優に初挑戦した時以来、約2年半ぶり2度目。

 猿之助はスーパー歌舞伎セカンド「ワンピース」でルフィをはじめハンコック、シャンクスを演じるなど、作品とは縁が深い。17年10月9日の公演では、カーテンコール時に花道のセリから下降した際、衣装の左袖が昇降装置に絡まる事故に遭い、左腕開放骨折の重傷を負った。翌10日から11月25日までの73公演は、尾上右近が代役を務め、4月に大阪松竹座で行われた公演にルフィ役で復帰した。

 今回の出演に当たり、猿之助は「ワンピース歌舞伎は、僕が死んだら確実に代表作として上がってくる作品だと思っています。その特別な作品である『ワンピース』の総本山であるアニメに、こうやって2度も出演させていただくことができて、本当にうれしく思っています」と出演を喜んだ。

 猿之助のアフレコには、ルフィ役の田中真弓が駆けつけた。先にアフレコを終えて応援に来た田中だったが、気迫あふれる猿之助のせりふまわしを聞くと、自ら提案し急きょ、掛け合い部分のルフィのせりふを撮り直した。2人はその場で対談を行った。

 猿之助 田中さんにお会いするのは、ワンピース歌舞伎を尾田(栄一郎)先生と一緒に見に来ていただいて以来ですね。

 田中 猿之助さんのことはいつもドラマで見ていましたので、久しぶりという気は全然しないですね。

 猿之助 今回はガン・フォール役ということで前任の方(声優の八奈見乗児)がいるということ、また以前演じさせていただいたコーメイとも変えなければいけないので、そのあたりは難しかったですね。画を見ないと想像もできないので、事前に作り込むというよりは現場で事前に皆さんがアフレコされた声を聞きながら、イメージを膨らませました。でも久々のアフレコはやっぱり難しかったですね。画がどんどん進んでいってしまって…慣れません。

 田中 限られた尺の中に、ちょうど納めなければいけないので、独特の難しさがあると思います。でも猿之助さんはパパッとコツをつかんで進めていらっしゃったのでさすがですね。

 猿之助 もちろんアニメと声優といってもお芝居ですから、共通する部分も沢山あります。本当だったらキャストが一堂に会して演じたい部分もありますが、いろいろ事情もありますからね。

 田中 今日は来て良かったですね。猿之助さんの声を聞いて、掛け合い部分の撮り直しもできてスッキリしました。ガン・フォールは年齢的にはおじいちゃんですが、全く違和感がなかったですよね。

 猿之助 僕らは年齢差がある方が等身大よりもやりやすいんですよ。おじいちゃんとか妖怪とか(笑い)

 2人は見どころについて、次のように語った。

 猿之助 ものすごい壮大なストーリーである“空島編”を2時間にギュッと凝縮されるわけですから、忙しい方も、以前の空島編を見逃された方も、まずこの物語を見て魅力を知っていただきたいですね。どこを切っても名場面だらけです。今回見ていただいて、もっと詳しく見たくなった方はぜひDVD BOXで! ワンピースを初めて見るという方にもぜひおすすめです。

 田中 見どころはもちろん、ガン・フォールですね。その他にも、過去作品を短くまとめるとどうしてもダイジェストっぽくなって感動が半減してしまうところもあるかと思うんですが、この作品は短くなってもそういった違和感が全くないんです。あの長いシリーズをよくぞまとめたな、と。空島編は本当に長いので、もしかすると過去の放送では途中で見なくなっちゃったという人もいらっしゃるかもしれません。そういった方にももう1度今作を見ていただき、改めて空島の大冒険を楽しんでいただければうれしいです。

 今回は、1999年(平11)10月20日にスタートしたテレビシリーズの初代ディレクターを務めた宇田鋼之介氏が総監督を務めるが、さらに監督にえんどうてつや氏、総作画監督に五十内裕輔氏、キャラクターデザインに佐藤雅将氏と、アニメ「ワンピース」のファンになじみ深い面々が制作陣に加わる。

 また昨夏に放送した原作20周年記念スペシャル特番「ワンピース エピソードオブ東の海~ルフィと4人の仲間の大冒険~」が8月17日深夜3時5分から再放送されることも決定した。