2012年ロンドンオリンピック(五輪)アーチェリー男子銀メダリストで、五輪5大会連続出場となる古川高晴(36=近大職員)が9日、オンライン取材に応じ、1都3県(埼玉、千葉、神奈川)の競技会場を無観客と決めた東京五輪に臨む気持ちを語った。「(無観客は)そうなってしまうのかなと思っていましたので残念ですが、変化はあっても戸惑いはない」ときっぱり。気持ちを切り替え、本番に備えている。

アーチェリーは23日から東京・夢の島公園アーチェリー場で行われる。有観客なら両親が会場に足を運ぶ予定だったという古川は「(無観客は)コロナ禍では仕方ない。ただ、日頃応援している方々の声は聞こえています」。過去4大会(04年アテネ、08年北京、12年ロンドン、16年リオデジャネイロ)経験し円熟味増すベテランは「(声援が)あってもなくても、集中しなきゃいけない」と気を引き締めた。

6月には韓国で行われたアジアカップに参戦。個人は4位だったが、女子早川と組んだ混合と男子団体は共に2位。大会後にはフォームの修正に着手。「10点に狙い込んでしまうときに、フォームが小さくなってしまうので。そこを直しています」。大会開幕まで残り2週間。来週からは都内で合宿を張り、その後選手村に入る。思い描いた射形を追求し、本番にピークを持って行く。【平山連】