男子400メートル予選で日本人の母を持つ優勝候補のマイケル・ノーマン(23=米国)が、6組2着の45秒35で準決勝(2日)へ進んだ。元女子100メートル中学記録保持者の母、斎藤(旧姓)伸江さんの祖国で快走し「2着で満足ではないけど、いい経験。改善するポイントが見つかったよ。この機会で走れることが幸せだね」と笑顔を見せた。

6月の全米選手権で優勝。自己記録は43秒45で、この日のタイムより2秒近く速い。母は静岡・入江中時代に日本中学生女子初の11秒台(11秒96)を記録。高校卒業後に米国留学し、移住した。ノーマンは、19年セイコーゴールデングランプリ大阪が初来日だった。

今大会は金メダル候補に挙がる。「周りの選手も(タイムを)上げてくる。それに合わせて自分も上げていく」。縁のある日本で頂を目指す。リオ五輪で世界新を出し、連覇を狙うファンニーケルク(南アフリカ)は45秒25の4組3着で準決勝へ。ウォルシュ・ジュリアン(富士通)は46秒57の4組6着で落選した。

◆マイケル・ノーマン 1997年12月3日、米カリフォルニア州サンディエゴ生まれ。16年世界ジュニア選手権男子200メートル優勝。南カリフォルニア大を卒業、現在はプロとして活躍する。18年には室内400メートルの世界新となる44秒52をマーク。19年世界選手権400メートルは故障で本調子でなく準決勝敗退。185センチ。