男子3000メートル障害決勝で三浦龍司(19=順大)が8分16秒90で7位に入った。日本勢のトラック個人種目の入賞は00年シドニー五輪男子1万メートル7位の高岡寿成以来21年ぶり。同種目では初の入賞にも「緊張だけでなく楽しむことができた。ベストを尽くせたが悔しい思いもある」と語った。

強く降り注いでいた雨は、レース前にやんだ。蒸し暑さが残る中、果敢に攻めた。2周目で先頭に立ち、引き離す。その後は集団にのみ込まれたが、何とか粘った。3日前の予選は全体2番目のタイムで通過し、日本勢49年ぶりとなる決勝へ。期待された個人の男子トラック種目初メダルは逃すも、7位は72年ミュンヘン五輪9位の小山隆治を上回り、男子3000メートル障害の日本勢過去最高だった。

昨年の箱根駅伝予選会は初挑戦のハーフマラソンで1時間1分41秒のU20(20歳未満)日本最高記録を樹立し、同年の全日本大学駅伝でも区間新だったホープだ。普段から「打倒アフリカ勢」を掲げ、順大のスポーツ健康科学部では「筋肉」「内臓」「血液」をテーマに研究し、競技に生かす。「パリ五輪では7位以上の納得できる走りをしたい。この3年間で突き詰めていきたい」。まだ志半ば。入賞の先を目指していく。【上田悠太】