東京オリンピック(五輪)の体操女子に出場した米国代表のシモーネ・バイルズ(24)が、7月27日に団体決勝を途中棄権した後、順天堂大学で極秘トレーニングを行っていたことが明らかになった。

バイルズはツイッターで米ウォルストリート・ジャーナル紙が報じた記事をリツートし、「技術を取り戻すために個別で練習することを許可してくれた順天堂大学に永遠の感謝です」とつづっている。

同紙の記事によると、団体決勝を棄権した数時間後に米国チームから順天堂大学に極秘練習のためジムを貸してほしいと連絡があったといい、バイルズは2時間ほど個人トレーニングを行ったという。

さらにその後も3日に行われた種目別平均台で復帰するまでの間、3日間同大学に通ってチームとは別で個人練習を行っていたと報じている。入り口は施錠され、誰もバイルズが極秘練習していることを知る者はいなかったという。

バイルズは先週、段違い平行棒の練習風景を撮影した動画をインスタグラムに投稿し、着地に苦戦する様子とともに「心と体が一致しない」と語っていた。

団体決勝に続いて種目別の跳馬、段違い平行棒、床運動の決勝も欠場したバイルズは、予選後から空中で平衡感覚を失ってメンタルブロック状態となる「ツイスティ」に苦しんでいることを明かしていた。最終種目となった平均台には出場し、銅メダルを獲得した。(ロサンゼルス=千歳香奈子)