東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会は1日、選手村の公共スペースで禁じられている飲酒行為があったことを認めた。

東京・有明のメインプレスセンター(MPC)で大会の中間総括会見に出席した武藤敏郎事務総長(78)が「7月30日の夜に複数の選手、選手団員が村内の公園で飲酒していたことを把握した」と報告。「現在、状況を調査中で適切に対応していきたい」とした上で「警察の方が、事後的に(飲酒があった)場所のチェックに来られたとうかがっている」と警察が出動したことも明らかにした。

この日、スタッフが負傷したことも明らかになったが、広報担当者によると「(騒動が収まった後の)移動中に負傷した、とだけ聞いている。(飲酒した選手等との)関係はない」とした。

組織委は、選手村への酒類の持ち込みやUberEats(ウーバーイーツ)などの宅食サービスの利用は認めているが、公の場で飲むことは禁止している。プレーブック(大会中の新型コロナウイルス対策ルール集)でも、居室内であったとしても大人数で集まることは禁じ、フィジカルディスタンスを保つことを求めている。

選手村は警視庁月島署の所管。選手村の内部から飲酒をめぐるトラブルで警察に通報があったのは、初めて。【木下淳】