日本の10番、MF堂安律(23=PSV)が東京五輪初ゴールを決めた。1点リードの前半12分、味方が倒されて得たPKだったが、迷わずボールを拾い上げた。

両手を広げた相手GKを見て「なんかゴールが小さい。両サイドに蹴ってもダメだ」と、真っ正面に蹴り込んだ。「もし相手が(動かず)真ん中に立てたら、相手の度胸勝ち。度胸試しなら負けないぞ、と。あとは前日(メディア対応で)『ぶち抜く宣言』をしたので」と駆け引きを制し、正面左に跳んだ36歳GKオチョアからゴールを奪った。

前半6分には右クロスでMF久保の先制点をアシスト。後半23分にはロングボールに抜け出して、相手DFのレッドカードを誘った。「こんなに『チームのために』って、今までの人生で考えたことがなかった。それだけこの大会にかけている」。後半35分に退くまで攻守に走り続け、得点以外でもチームに貢献した。【杉山理紗】