日本は延長の末にスペインに敗れて、6日の3位決定戦に回ることが決まった。

準々決勝のニュージーランド戦に続き、2戦連続で120分間フル出場したオーバーエージのMF遠藤航(28=シュツットガルト)は、「前半はしっかりと我慢して、後半は割り切ってブロックを敷いてやれた。そこは悪くなかったが、あれだけだとキツイ」と、後半攻めに転じられなかったことを悔やんだ。

何度も自陣に攻め込まれたが、DF陣の体を張った守備で跳ね返し続けた。「うまく守れたと思う。1本チャンスがあったときにカウンターで出て行こうと、(前線に選手を)残しながら守る意識はしていた」。意識は悪くなかったが、得点につなげられなかった。

そして、ラスト5分で失点して力尽きた。「最後は押し込まれすぎた。シュートに寄せきれないところは、これだけ戦っていればしょうがない部分もある。相手のシュートがすばらしかった」とDF陣を思いやり、見事なシュートを決めた相手をたたえた。

3位決定戦は、1次リーグで下したメキシコとの再戦に決まった。中2日での6連戦のラスト。「時間的にしんどいのは分かっている。どちらかというとメンタル的な勝負になる。頭の切り替えをしないと」と話し、「麻也くん(吉田)も言っていたけど、ロンドン五輪のときはこれでメダルを取れずに帰ってしまった。もう1回奮い立たせられるのかが、チームとして大事。リカバーして次に向かいたい」と切り替えた。

 

◆日本のメキシコ戦 五輪本大会では2-1で競り勝った今大会の1次リーグ第2戦を含めて3度対戦し、2勝1敗と白星先行。68年メキシコ五輪の3位決定戦で初めて対戦し、FW釜本が前半20分に先制すると、同40分にも追加点を挙げて2-0で勝利。エースの活躍で日本は悲願の銅メダルを獲得した。12年ロンドン五輪準決勝ではウェンブリー競技場で対戦。前半12分にFW大津の得点で先制したが、その後3点を失い、1-3と逆転負けした。