日本(小西杏奈-渡部香生子-池江璃花子-五十嵐千尋)は、3分58秒12で8位だった。

池江は第3泳者として、本職のバタフライで今大会初の決勝を泳いだ。レース後に号泣してユニホームで何度も涙を拭った。

直後のインタビューでは「この5年間本当にいろんなことがあって、1度はあきらめた東京オリンピックだったけど、リレーメンバーに選ばれて決勝に残れて本当に幸せだなと思いました。自分が結果を出せたわけじゃないですけど、出られるか出られないか分からない中でここまでこられて、無事にオリンピックを開催してもらって、ここに戻ってくることができて本当にうれしい」と話した。東京の夏を終えて、次はいよいよ24年パリ五輪に向かう。

初出場だった16年リオデジャネイロ五輪で印象に強く残った出来事がある。

本職の100メートルバタフライで日本新を3連発。大躍進の5位に入った。16歳でリレーも含めて7種目合計12レースを泳いだ。フル回転の働きで帰国した時だった。メダリストとそれ以外の選手で道が分かれた。係員が「メダリストの方はこちらへ」と誘導して華々しい帰国会見に臨んでいた。メダリスト以外の選手は、その場で解散となった。

「リオで予選、準決勝、決勝と日本新記録を出すことができた。すごく楽しかったけど、五輪はメダルをとらなきゃ意味がない、オリンピックって出るだけじゃ面白くない。結果を出して初めてオリンピックで戦ったという気持ちになる」

昨年12月の退院時は、「パリ五輪でのメダル獲得」を目標に掲げている。思いがけず東京五輪の代表権を得たが、最大の目標は、3年後のパリになる。海外のトップスイマーたちと勝負する種目は、もちろん本命の100メートルバタフライだ。【益田一弘】

 

▽小西杏奈 本当にこのメンバーで泳げること、たくさんの人に応援してもらった。その力をこのメドレーリレーにかけて泳いだ。

▽渡部香生子 3回目にして初めての五輪決勝。3人のおかげで決勝で泳がせてもらった。最高のメンバーで泳いで幸せでした。

▽五十嵐千尋 決勝に残れて、この4人で泳げて幸せです。最後は皆で笑顔も涙もあり、本当にいい形で終わることができました。