完全アウェーの会場はサウナ同然の蒸し暑さだった。座っていても汗が止まらない。6万2165人のほとんどが相手サポーター。異様な雰囲気での最終予選のラストマッチは黒星。日本代表ハリルホジッチ監督は「予選を勝利で飾りたいと思っていた。少し悲しい気持ちだ」と言った。

 チーム作りは「第3章」に突入した。就任直後の序章から、2次予選=第1章、最終予選の突破までが第2章と、順を追った強化プランが指揮官の頭にある。その初っぱなの試合でつまずいた。就任後、通算29試合目で初の完封負け。「今日は8つのチャンスがあった。8つもあれば、点を取らないといけない」。永遠の課題、決定力不足を嘆いた。

 まさにゼロからのスタートだ。大迫をベンチ外とし、柴崎や杉本のプラチナ世代を最終予選デビューさせた。一方、北京五輪世代の岡崎にチャンスを与え、本田も45分限定の気配り起用。本大会メンバー入りへ世代間の争いも加速させた。「このチームはまだ伸びしろがある。W杯までもっと成長していきたい」とも言った。

 うそのつけない指揮官は最後に「先日のオーストラリアとの試合(内容)を、短い期間で再現するのは難しかったのかもしれない」とポツリ。本当にホームでW杯出場を決めておいて良かった。そんなサウジアラビア・ジッダの夜だった。【八反誠】