福島県社会人1部のいわきFCがJ1の北海道コンサドーレ札幌を破る大金星を挙げた。後半31分にオウンゴールで先制。ロスタイムに勝ち越されたが、MF金が同点弾。延長戦では体力の違いを見せつけて3点をたたき込んで、振り切った。

 2度追い付かれる展開を制し、田村監督は「前半は思い切ったプレーができていなかったので、後半はチャレンジしろと伝えた。結果的に延長戦でも足が止まらず前に出ることができた」と胸を張った。J1相手にひるまず戦った姿に対しては「しっかり体をきたえていれば、強い相手にも対等に戦うことができるということを証明できた」。

 いわきFCは将来のJリーグ入りを目指し、昨季からはスポーツブランド「アンダーアーマー」を展開する株式会社ドーム(東京)の子会社が運営。フロントにも湘南で社長などを歴任した大倉智氏らがそろう。選手は同社関連施設で働くアマチュアだが、ジムなどの設備は充実し、トレーニング内容や栄養面も管理される。大倉氏が「J1トップクラス」と自負する環境だ。4月の福島県代表決定戦ではJ3福島の10連覇を阻んで出場権を獲得していた。