リーグ後半戦のスタートに、ジュビロ磐田がホームで勝利した。磐田はヴァンフォーレ甲府に1-0。前半14分、FW川又堅碁(27)の今季7点目で先制し、2006年以来11年ぶりの5連勝を飾った。

 エース川又が左足を振り抜いた。0-0の前半14分、MF川辺駿(21)のスルーパスに抜け出すと、ドリブルでゴール前に進入。角度のない位置からGKの股を冷静に抜き、ネットを揺らした。06年以来11年ぶりの5連勝を懸けた一戦に向け、「相手は守備を固めてくると思うけど、全員でこじ開けたい」と語っていたが、まさに有言実行。ヤマハスタジアムが、序盤から歓喜に包まれた。

 先制点を取れば前節まで7戦全勝のデータ通り、守備陣も高い集中力を保った。同45分、スルーパスから甲府FWウイルソン(32)に抜け出されたが、DF大井健太郎(33)がスライディングで阻止。同ロスタイムにも右CKからピンチを招いたが、最後まで体を投げ出してゴールを死守した。

 リードを守るべく、名波浩監督(44)はハーフタイムに「クロスやロングボールのケアをしっかりすること、セカンドボールの反応を意識すること」と守備に重点を置いた指示を出した。立ち上がりこそ押し込まれたが、全員が集中力を維持。守りが崩れることはなく、3試合連続完封で5連勝に花を添えた。

 これで9勝4分け5敗の勝ち点31。順位こそ7位のままだが、6位G大阪との勝ち点差は1で、首位C大阪との差は7に迫った。昨季J1残留ラインの30(15位新潟)も超えた。さらに上を見据えて、約3週間の中断期間に入る。【前田和哉】