レノファ山口のカルロス・マジョール監督(51)は、後半39分からDF宮城雅史(26)の2発を含む3得点を挙げての大逆転勝利に「難しい試合だったが、いつもは起きない展開が起きた。後半0-2になったが、頑張って自分たちのサッカーをしてくれた」と選手をたたえた。

 2点を追う後半、宮城を最終ラインから1列上げ、同20分から途中交代のカード3枚を次々と切った。同39分、43分に宮城が2点決めれば、ラスト3枚目の交代のカードを切って、同39分に投入したMF池上丈二(22)が、ロスタイム1分に決勝弾を決めた。うち2点目と3点目は、右サイドからの攻撃を得点につなげた。

 采配について聞かれたマジョール監督は「負けている展開で引き分けと勝ちを探すには、変化が必要だった。途中から入れた3人(の起用)は、ピッチを広く使ってクロスを上げる意図だった」と説明した。

 ただ、表情は険しいままだった。連敗を2で止めたものの、順位は降格圏21位のまま。20位ロアッソ熊本がアウェーでモンテディオ山形に1-0で勝ったため、勝ち点差も5と変わらない。残り8試合となった今後について「1戦1戦、決勝のつもりで戦う」と固く誓った。【村上幸将】