疲労が目に見えていた。足が止まる。ボール保持者へのフォローが少ない。15日間で5試合目。鹿島アントラーズの選手の足が止まった後半、FC東京に逆転負けを喫した。

 5試合連続で先発し、最初の3試合で3得点を挙げていたFW土居聖真は「攻撃の流動性が少なかった。追い越して走れる人が、今日はほとんどいなかった。いいときは湧いて出るじゃないけど…今日はなかった。相手の方が出足や切り替えが速かった印象がある」と、疲れは隠せなかった。

 前半13分に、DF安西幸輝が左サイドから中に切り返して放り込んだボールが「まぐれです」と、相手GKの頭上を越えてゴールに吸い込まれる幸運な得点で先制した。

 だが、6分後に失点。後半32分には「自分のミス」と、DF犬飼智也がクリアしきれずに東京FW永井謙佑の突破を許して、中央のFWリンスの勝ち越しゴールを許してしまった。鹿島のシュート数は前半2本、後半は3本だけ。リーグ再開後に見せていたリズム良い攻撃は、影を潜めた。

 この5試合で7人は先発が不動。夜でも30度前後を記録する暑さもあって、最初の3試合で計11点を記録した攻撃は、この2試合ではともに前半に1点を上げるのみ。2位の東京をたたくことができず、鈴木満常務取締役強化部長は「これまでのツケが出た。明らかに疲労でコンディションで悪かった。(交代を含む)14人での戦いを意識してやらないといけない。前半戦よりはサッカーの内容は良いが、こういう負け方をしていると戻る。気をつけないといけない」と話した。