鹿島アントラーズは、2-0で勝った3日のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)決勝ペルセポリス(イラン)第1戦から中2日で臨んだ柏レイソル戦で、メンバーを全員入れ替えながら派手な撃ち合いを制した。

大岩剛監督(46)は会見で「チームの一体感が、試合を追うごとに多くなったと実感し、うれしく思う」と語った。

この日は若手主体の陣容の中、1998年(平10)入団組の39歳MF小笠原満男とGK曽ケ端準の2人が先発。後方から声を出し、身ぶり、手ぶりで指示を送った。小笠原は10月20日の浦和レッズ戦、同31日のセレッソ大阪戦に続き3戦連続先発も、今季はリーグ戦で12試合の出場にとどまっている。曽ケ端もリーグ戦は6試合の出場にとどまり、先発は8月19日の横浜F・マリノス戦以来9戦、約3カ月ぶりだった。

大岩監督は「姿勢だったり、立ち居振る舞いだったり、普段の練習の姿勢もそうだし、出る、出ないにかかわらず、ベテランでも普段、出場する機会がない選手が、この試合に向けて準備していた」とベテランを評価した。

質疑応答では、小笠原に加え2007年(平19)に入団し鹿島一筋12年の、MF遠藤康(30)を含めての、ベテランへの評価を問う質問も出た。大岩監督は、MF永木亮太(30)の名も挙げ「(残留争いの渦中にある)レイソルさんの今の状況も把握していますし、勢い、ガムシャラさを、自分たちも受けずにアグレッシブにやろうと言った。小笠原、遠藤、曽ケ端、永木も含めてですが、プレーで引っ張ってくれる。彼らに失礼ですが…非常に頼りになるベテランで評価しています。彼らの経験に関わる部分…それが若手が自信を持っている要因だと思う」と評価した。

一方で、前半24分の失点をはじめ、前半はサイドから崩されており、どう修整したか? と聞かれると、大岩監督は「レイソルさんのボールの動かし方は洗練していて、非常に苦労した。サイドの立ち位置、アプローチを修整し後半、対応してくれた、守備だけでなく、攻撃につながる立ち位置を取ってくれて、良いカウンターにつながって得点できたと分析しています」と説明した。

これで、10日(日本時間11日)に敵地イランのテヘランで行われる、ACL)決勝ペルセポリス第2戦に臨む。大岩監督は「良い状態かどうかは、決勝までの3日間にかかっている。しっかりした準備をして、決勝第1戦、レイソルの1試合、第2戦の1試合に向けてと、チームが1つになる一体感がさらに大きくなったと思う。自信を持ってテヘランに入るが、絶対に難しいゲームになると思う。抽象的になるが、しっかり準備をしたい」と抱負を語った。【村上幸将】