アルビレックス新潟は京都サンガFCに3-1で勝利し、順位を1つ上げて11位に浮上した。J2得点ランクでトップを走るFWレオナルド(22)が2得点を挙げる活躍で、チームを勝利に導いた。

3~6位のチームで争うJ1参入プレーオフ進出に望みをつなぎ、「Jリーグの歴史に名を刻みたい」とレオナルド。エースがプレーオフの舞台へ新潟を連れて行く。

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レオナルドがホームを沸かせた。2-0の後半24分、この日、自身2得点目となるPKを冷静に決めた。「相手GKの動きをよく見て落ち着くことを意識した」。ゆっくりとした助走からゴール左隅へ強烈なシュートを打ち込むとチームカラーのオレンジで染まったゴール裏へと走った。「あきらめない」。J1昇格に向け、エースがサポーターとの共闘を誓った。

美しいゴールからレオナルドのゴールショーは始まった。1-0とリードした後半13分。MFシルビーニョからのパスをペナルティーエリア手前で受けると、対峙(たいじ)する相手DFに臆することなく狙いすましたシュート。右足から放たれたボールは、相手GKが横っ跳びするも届かない絶妙な軌道でゴールへと吸い込まれた。

シュート技術もさることながら、MF秋山の縦パスからレオナルドを経由し、シルビーニョ。再びレオナルドへと渡り、ゴールに結びついた一連の流れを「すばらしいゴールだった」とレオナルドは自画自賛。中盤からの組み立てで奪った得点に充実した様子だった。

この日の2ゴールで今季27得点。自身で設定した今シーズンの目標「26得点」を超えた。得点王争いでも2位の長崎・呉屋に5点差をつけトップを独走する背番号9は「ゴールを取ればチームにも貢献できる」。J2では12年に当時の甲府FWダヴィがマークした32ゴール以来となる30ゴールの大台到達も見えてきた。

次節は暫定21位で残留争いの渦中にいる栃木とアウェーで戦う。タフな試合になることが予想されるが「新潟も負けられない。勝つためにプレーする」とレオナルド。残り4戦を4連勝でプレーオフへと突き進んでいく。【山岸章利】

○…ホームでのお披露目はプロ入り初スタメンでの出場だった。前節アウェー福岡戦で途中出場でJデビューした高卒新人、MF秋山裕紀(18)がこの日は先発。後半33分で退くまで、レオナルドのゴールの起点となる縦パスを出すなど活躍。「勝ちたかったので、それが実現できてうれしい」と秋山。地元の群馬から家族も応援に駆けつけたホームデビュー戦で輝きあるプレーを披露した。