明治安田生命J1リーグが4日、リモートマッチ(無観客試合)で再開する。新型コロナウイルスの感染拡大による中断の影響で週2試合の過密日程が続く。降格なしの特別ルールで「残留争い」はない。前例のないシーズンを各クラブはどう戦うか。日刊スポーツ評論家の永島昭浩氏(56)は東京を本命の優勝候補に挙げた。

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コロナ禍の中で自主トレ期間を含め、この数カ月でどれだけ走り込んで準備できたかがすべて。各クラブの練習を見られなかったので、監督のこれまでの指導実績を考慮して順位付けをさせてもらった。

優勝候補は長谷川監督のFC東京。関東圏のクラブがコロナの影響で、全体練習を再開させるのが遅くなったのは気になるが、攻守にきっちり仕上げてハードワークできる状態に戻したのではないか。宮本監督のガンバ大阪やロティーナ監督のセレッソ大阪も同様の理由だ。

先日のJ2再開の試合で愛媛FCが0-3の状況から、後半だけで4-3と徳島ヴォルティスに大逆転勝ちしたように、交代枠が5人に増え、昨年までの常識が通用しないかもしれない。愛媛が後半開始から3人同時に交代させたように、技術より機動力や体力勝負に出る傾向が強くなる。

しかも従来のような後半終了間際の時間稼ぎの交代ではなく、残り20~30分でしっかり得点を狙う意図の交代が増える。1歩間違えれば大味な試合もあるだろうが、90分を通した監督の采配が大きくものを言う。(日刊スポーツ評論家)