北海道コンサドーレ札幌はサンフレッチェ広島に1-2で敗れ、2連敗を喫した。

開幕から2戦連続で先発出場のFW小柏、MF駒井がベンチ外、さらに先発予定だったMFチャナティップが練習中のアクシデントで欠場するなど故障者が相次ぐ中、開始8分で2失点。反撃はPKの1点のみで、敵地での対広島戦は公式戦12戦未勝利となった。11日からは札幌・宮の沢での練習を開始し、17日浦和レッズ戦に向け立て直しを図る。

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札幌の奮闘も勝ち点をつかむことはできなかった。1点ビハインドの後半も攻勢をかけながら、追いつけなかった。ペトロビッチ監督は「7人のけが人がいる中で試合をしないといけなかった。厳しい状況での試合だったが、やっているサッカーは間違いない。決して下を向くような敗戦ではない」。言葉に力を込めたものの、敵地での広島戦未勝利は12に伸びた。

試合前の練習中にチャナティップにアクシデント。「ふくらはぎの筋肉系のケガではないかと思う」(ペトロビッチ監督)。想定外のトラブルで指揮官はMF高嶺を急きょシャドー(1・5列目)兼ボランチで起用した。今季初先発となった高嶺は「準備はできていた」と話す一方で「(チームとして)迷いは少しあった」。試合開始2分にセットプレーで先制を許すと、6分後には守備を崩され追加点を献上。MFルーカスが獲得したPKを前半43分にFWロペスが決めるも、結果的に序盤の2点が重くのしかかった。

前節名古屋グランパス戦で先発したFW小柏、MF駒井ら主力を欠き、ベンチは復帰したMF小野、DF中村を含め全員が今季加入。その中で「失点後の80分は明らかに上回っていた」とペトロビッチ監督が語るように、シュート数は相手を10本上回る21本放つなどチャンスはあった。自身も4本のシュートを打った高嶺は「枠内は1本だけ」と悔んだ。

主力の故障が相次ぐとはいえ、5-1で勝った開幕横浜FC戦以来、勝ち点を挙げていない。13日に予定されていたガンバ大阪戦が中止となり、17日の次節浦和戦までは中6日と期間が空く。高嶺は「ホームで練習してそこから試合ができるのはうれしい」。11日からは久々に札幌・宮の沢での練習が再開される。ホームグラウンドで3戦ぶりの勝ち点3に向けて態勢を整える。【浅水友輝】