今季限りでサッカー国内トップリーグの担当審判員を勇退した家本政明氏(48)が6日、オンラインで取材対応した。選手に最も近い距離で仕事をする1人として、感銘を受けた選手についても語った。

数々の選手を間近で見てきた家本氏は「思わずうなってしまう選手」として最初に神戸MFアンドレス・イニエスタの名前を挙げた。「あそこが見えてるの、そこに出てくるのと、目の前でプレーを見て、彼の創造力、頭の回路とかに身近に触れて、世界で認められるトップの方だと感じた」と、すごみを口にした。

そのほかにも全体を俯瞰(ふかん)していることが伝わってくる選手として、MF小野伸二、中村俊輔、遠藤保仁、中村憲剛の名前を挙げた。「試合の流れを変えるという意味では、家長昭博選手とか。挙げたらきりがない」と笑った。

笛を吹いた試合は通算で600を超えた。「悔いはない」と晴れやかな表情で話し、「自分としては、気づきや学びを得た試合ばかりだった」と、仕事によって成長があったことを語った。