日テレ・東京ベレーザのDF岩清水梓(35)が夢をかなえた。
リーグ再開初戦で今季初のスタメンに名を連ね、ピッチへ。岩清水の腕には、同じ背番号「33」のユニホームを来た2歳の長男が抱かれていた。「最初はぐずってました(笑い)」。母の笑顔につられるように、記念撮影ではピースサインをつくった。
背番号は息子が生まれた20年3月3日にちなんだ。「息子を抱いて選手入場したい」。日本代表でも活躍した岩清水にとって、その夢が現役続行の決断を後押しした。
この日は、後半35分に交代するまで堅守を見せ、4-0の勝利に貢献。「みんなのおかげで勝つことができてよかった。すてきな1日になりました」。穏やかな表情で振り返った。
出産後は翌21年の9月に全体練習に合流し、5月に実戦復帰。「復帰したからといって、すぐに出られるチームではない」。強豪日テレ東京Vで、1歩ずつ夢への道を歩んできた。
選手と母のスイッチは、自然と切り替わる。約1カ月前、息子が保育園に張られていた日テレ東京Vのポスターを指さし「ママ、ママ」と言うようになったという。少しずつ、選手としてのママの姿も認識し始めた。
前半戦はケガの影響もあり、途中出場の1試合にとどまったが、後半戦開幕で変わらぬ姿を披露。忘れられない一戦を終えて、また新たな夢も生まれた。「息子の記憶に残るぐらいまでプレーできたら」。いつか引退するときには、セレモニーで手紙を読んでもらえるように。「そこまでプレーできるか分かりませんが、与えられたところで頑張りたい」。現在、日テレ東京Vは首位と勝ち点9の差の4位。チームを支えるベテランとして、母として、優勝を目指して戦う。



