ヴィッセル神戸U―12が見事に連覇を飾った。ガンバ大阪ジュニアとの決勝は、延長でも決着が付かず0―0でPK戦に突入。5人ともゴールを決めた神戸に対して、大阪の5人目がゴールを外し、神戸が優勝をもぎ取った。決勝進出2チームは、全国16チームによる「JA全農チビリンピック2022(5月3~5日、神奈川・日産スタジアム)」での全国決勝大会への出場権を獲得した。

第1日予選リーグ同組で2―2の同点。試合後、選手たちは課題点をそれぞれクリアにし「今度こそ決着をつける!」と、モチベーション高く臨んだガンバ大阪との決勝。坪内秀介監督も「もっとチャレンジを。ヴィッセルらしさを出そう」と鼓舞。チーム一丸でつかんだ大会連覇だった。

 第3ピリオドまで終始、押す展開ながらゴールマウスを割ることができない。延長後半、終了間際にPKのチャンスをもぎ取るも、ここでも勝利の女神はそっぽを向く。勝負はPK戦に持ち込まれた。先攻の神戸が5人目までゴールを決めてサドンデスムードが漂い始めたが、大阪の5人目が枠を外した瞬間、神戸の歓喜の輪が広がった。

 「優勝できたから〝終わりよし〟でしょう」と、坪内監督は延長終了間際のPKで得点できなかったことを「これも経験」と笑ってみせた。キャプテンの花元誉絆(よはん、5年)は「コロナ禍で学級閉鎖などがあり、大会に出場できなかった選手たちの分まで頑張ることができた」。そして「(5月の)全国決勝大会でも後ろからボールをつないで積極的に攻めるヴィッセルサッカーを展開したい」と抱負を口にした。

 前回の全国決勝大会は3位。坪内監督は「プレーはもちろん、あいさつや道具を大事にすることなど、いろいろな部分で模範となるようなチームにしたい。そして1世代以上の成績を」と謙遜したが、狙うは1つ。神戸らしさで全国大会優勝を呼び込んでみせる。

 

ベスト8以降の結果は以下の通り。

▽準々決勝 

ヴィッセル神戸6-0アミティエSC

DREAM FC5-1A.Z.R

ガンバ大阪1-0ディアブロッサ高田

西宮SS3-0巨椋ボンバーズ

▽準決勝 

ヴィッセル神戸2-1DREAM FC

ガンバ大阪2-0西宮SS

▽決勝 

ヴィッセル神戸0-0(PK5-4)ガンバ大阪

 

〈主催〉日刊スポーツ新聞社〈後援〉日本サッカー協会、関西サッカー協会〈特別協賛〉全国農業協同組合連合会(JA全農)〈協賛〉奈良県農業協同組合、和歌山県農業協同組合連合会〈主管〉関西サッカー協会第4種委員会