27日にホームFC東京を控えるヴィッセル神戸は26日、神戸市西区のいぶきの森球技場で前日調整した。

MF山口蛍(32)とDF山川哲史(25)が取材に応じ、前日25日に退団会見をしたMFアンドレス・イニエスタ(39)への思いを話した。

2人がそろって口にしたのは、ピッチ内外を含めたイニエスタのリーダーシップについて。山口は「良い時も悪い時も、チームに対してのアプローチはすごくプロフェッショナルなものだった。肝心なところで何をしなきゃいけないか、主将としていろいろなことを理解していたと思う」。山川も「昨季なかなかチームが1つになれない時に、アンドレスが他の選手と話をしたり、選手全体でミーティングをする機会を設けてくれた。主将としてチームをまとめあげてくれたことが、後半の巻き返しにつながった」と多くを学んだ。

山口にとってイニエスタは、神戸への移籍を決めた理由になった存在だ。「僕が神戸に来るにあたって、アンドレスとプレーしたいという思いもあった」。それだけに思いも強く、「できれば最後まで一緒にやりたかったというのが本音」とも漏らした。

山口が「プレーで学ぶことはないというか、彼のプレーは学べるものではない」とまで話すスーパースターとの時間は、限られたものになった。残り1カ月余り、それぞれが背番号8への思いを抱きながら過ごし、プレーで成長した姿を示そうとしている。