北海道コンサドーレ札幌は2-2でアビスパ福岡と引き分け、札幌ドームから名称変更された大和ハウスプレミストドームの初戦を飾れなかった。
J1残留に向けて目標としていた今節からの3連勝は最初の1歩でつまずいた形だが、敗戦濃厚の後半追加タイム9分、途中出場のMF田中克幸(22)がJ1リーグ初得点の同点ゴールを決め、勝ち点1を得た。
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大卒ルーキーの一発が、“絶望”を、いちるの“望み”に変えた。1-2の後半追加タイム9分。MF中村桐耶(24)のヒールパスを受けたMF田中が、ペナルティーエリア手前の右45度で、左足をコンパクトに振り抜いた。ボールは弾丸ライナーでニアサイドに突き刺さった。J1リーグ出場16戦目の初ゴールが、土壇場での同点ゴールになった。「気持ち良かったですけど、あれが逆転弾だったら、もっと気持ち良かったと思いますし、みんなが最高の瞬間だったと思う」。真顔のまま言った。
1-1の後半37分に、ピッチに入った。ウオーミングアップをしながら「チームの勝利に貢献できるような自分の形を出す」ことをイメージし続け、形にした。この日の観衆は2万4039人。頭に浮かんだのは帝京長岡高時代の選手権準決勝だった。青森山田高のディフェンスをドリブルで切り裂き、この日と同じ左足でゴールを決めた。「あの時と同じぐらいの歓声をもう1回聞けて、気持ちは良かった。でも勝ちにつながる点なら、サポーターもチームも、もっと盛り上がる」と、付け加えた。
試合終了のホイッスルを聞くと、ペトロビッチ監督(66)は目を見開いたまま、しばらくの間、ピッチを見つめ続けた。後半追加タイム6分に勝ち越され、3分後に追いつく劇的な試合にはなったが、欲しかった勝ち点3には届かなかった。指揮官は「内容は決して悪くないが、3ポイントがどうしても必要なゲームだった。今の状況の中でこの1ポイントの引き分けが、決して満足できる結果ではないのは確か」。16日のサガン鳥栖戦では必ず、“3”をつかむ。【中島洋尚】
○…今夏新加入した元韓国代表DFパク・ミンギュ(29)はスタメンで、FWジョルディ・サンチェス(29)、FW白井陽斗(24)の2人は途中出場で、ホーム戦デビューを果たした。パクは、この日が誕生日。フル出場こそならずも、後半追加タイム2分まで奮闘した。「誕生日だからっていうのはないですけど、ホーム初先発だったので勝ちたかった」と悔しそうに話した。



