動画配信サービス「DAZN(ダゾーン)」で、20日(日本時間21日)に開幕したサッカーの欧州チャンピオンズリーグ(CL)の試合が視聴できなくなった。DAZNは18-19年シーズンから欧州CLの独占放送権を獲得していたが、今季のスポーツコンテンツの中から消えた。配信しないことを発表しておらず、ファンの間では困惑が広がっていた。

DAZN広報担当は「守秘義務の関係もあり、お伝えできることが少なくて申し訳ありませんが、現状では(欧州)CLに関して、日本と東南アジアでの一定のコンテンツライツに関しては保有しておりません。引き続き、他のコンテンツでも日本の皆さまに楽しんでいただけるよう、拡充に努めて参ります」とコメントした。

新型コロナウイルスの影響で世界的にスポーツイベントが中断された中、DAZNも全てのコンテンツの権利見直しを協議。危機的状況を乗り越えて成長していくうえで、保有し続けることよりも手放すという苦渋の決断をしたとみられる。

今季から日本で欧州CLをライブ視聴する場合、欧州サッカー連盟(UEFA)の公式動画配信サービス「UEFA.tv」への登録が必要となる。利用料金は無料となっているが、全試合チェックできるわけではない。注目していたカードが見られないケースも考えられる。

◆今後の欧州CL視聴方法 今季は日本で試合をライブ視聴する場合、欧州サッカー連盟(UEFA)の公式動画配信サービス「UEFA.tv」への登録が必要。利用料金は無料となっているが、全試合フルタイムをチェックできるわけではない。日本語に対応しておらず、実況、解説も外国語。欧州CLの他、久保建英が出場する欧州リーグ(EL)、欧州ネーションズリーグ、欧州選手権予選などが視聴可能。

◆主なサッカー視聴方法 J1、J2、J3の試合はDAZNで全試合生配信され、NHK BS1やホーム側の地元テレビ局も放送するときがある。ルヴァン杯決勝はフジテレビ系列で全国生中継。ACLは11月に延期されたJリーグ勢の試合を日テレジータス、日テレNEWS24で放送する。スカパー!は今季のブンデスリーガ全試合生中継。DAZNはプレミア、セリエA、フランス、スペイン、ベルギーのリーグなどを配信中。WOWOWはスペインリーグを毎節最大5試合、来年に延期された欧州選手権の全51試合も生中継する。

◆DAZN(ダゾーン) 16年夏に立ち上げた英動画配信大手パフォーム・グループ(現DAZNグループ)が運営するスポーツ専門の定額制動画配信サービス。Jリーグとは10年2100億円超の巨額の契約を結び、17年シーズンよりJ1、J2、J3全試合を配信。スマホ、タブレット、パソコン、テレビと多様な視聴方法があるため、幅広い層がスポーツを観戦できる環境が整っている。国内外のサッカーに加え、野球、バレーボール、テニスなど130以上のスポーツコンテンツが見放題となっている。