【サンセバスチャン=高橋智行通信員】レアル・ソシエダードFW久保建英(22)が決勝進出を逃した。チームはホームでマジョルカを相手に延長1-1の後のPK戦に4-5と屈した。アジアカップから合流後、久保は公式戦6試合連続の先発出場と鉄人ぶりを発揮したが、延長前半14分までプレーして途中交代となった。プロ初のタイトル獲得も持ち越しとなった。

     ◇     ◇

古巣のマジョルカ戦に4-3-3の右ウイングで先発出場。アウェーの第1戦は0-0で引き分けており、決勝進出が懸かる第2戦は前半から激しい肉弾戦となった。

久保がボールを持てばマジョルカの選手はイエロー覚悟の激しいチャージで対応してきた。前半21分にはドリブル突破を図ったところ、かわしたコペテにユニホームを引っ張られるファウルを受けた。コペテには警告が出た。

ともにチャンスを作れない展開が続く中、前半45分に久保のスルーパスからメンディが右サイドを抜け出し、中央へ折り返し。これが相手選手の手に当たり、PKを獲得。絶好の先制機を得たが、キッカーのブライス・メンデスの真ん中を狙ったシュートはコースが甘く、左へ動いたGKの残った足に当たって防がれた。0-0で前半を折り返すことになった。

後半、マジョルカに先制点を奪われた。5分、クロスボールをゴンサレスに頭で押し込まれた。均衡を破られた。

反撃に出たRソシエダードは後半14分、久保が右からファーサイドへ正確なクロスボールを送る。これは味方に渡る寸前、頭でクリアされた。しかし流れはRソシエダードへ。すると後半26分、メンデスが久保とのパス交換から前へボールを運びスルーパス。途中出場のオヤルサバルが右足でゴール左隅へと蹴り込み、1-1の同点とした。

Rソシエダードが攻勢を強める。敵陣に押し込み勝ち越し点を狙った。ただマジョルカの懸命な守りを崩せず、ハーフコートゲームを展開しながらも得点は奪えない。久保は相手選手に足を踏まれ、ピッチに倒れる場面もあった。このまま後半も終了。シュート数は90分で15本対4本と圧倒したが、あと1点に届かなかった。

延長前半5分には波状攻撃から次々とシュートを狙ったが、ゴールライン際でマジョルカは決死のシュートブロック。アルグアシル監督は打開策を図るべく同14分、ついに疲労がピックに達した久保をあきらめ、ベンチに下げた。長身FWサディクが投入された。

久保はアジアカップ終了後、チームに合流して公式戦6試合にほぼフル出場。この日も攻撃のキーマンとなり、ドリブル、スルーパスに絶妙なクロス、そしてセットプレーのキッカーも務め、好プレーを連発していた。2日にセビリア戦、5日にUEFAチャンピオンズリーグと連戦が続くだけに交代は無理もなかった。

まさに死闘という総力戦。延長後半も両チームとも譲らなかった。決着はPK戦へと持ち込まれた。その1人目でオヤルサバルが失敗。Rソシエダードは窮地に立たされた。この後、マジョルカは全員がゴールを成功させた。アギーレ監督のPK戦まで見越した選手交代、キッカー起用など、そのマネジメント力の前に、Rソシエダードは敗れた。