◆23日の注目競技

 女子マラソン ◆出場日本人選手

  赤羽有紀子(ホクレン)尾崎好美(第一生命)藤永佳子(資生堂)加納由理(セカンドウィンドAC)

 優勝候補に挙げられていた、ラドクリフ(英国)ミキテンコ(ドイツ)ヌデレバ(ケニア)が欠場することで、日本勢には入賞、そしてメダルを獲得するチャンスが十分にあります。

 赤羽は8月の頭に右足裏を痛めましたが、現在は回復し問題はないようです。本人はケガで練習を休んでしまったことを若干不安に思っているようですが、疲れを抜くいい機会だったと考えてスタートラインに立ってほしいですね。日本ではママさんランナーの先駆け的な存在ですので、使命感を力にして頑張ってもらいたいと思います。

 尾崎はマラソンのセンスが抜群な選手。後半の強さをぜひ発揮してもらいたい。藤永はねばり、加納は走りの安定感が持ち味。特に藤永は高校生で出場した99年セビリア大会以来の代表です。今回が2度目のマラソンになりますが、この10年間の頑張りを大舞台で披露してくれることを期待しています。

 レース展開は、アフリカ勢の飛び出しで早いペースで進むのか、けん制しあって落ち着いたペースで進むのか、主力選手の欠場もあって正直予想がたてにくいところがあります。おそらく選手たちも想定しにくいのではないかと思いますので、まずは先頭集団にとことんついていくことです。それが中盤まで出来れば、あとはそれぞれの選手が持つ勝負勘とセンスで、仕掛けるタイミングを判断してくれるでしょう。

 今大会は、ひょっとすると世代交代が起こる、新星が誕生するレースになるかもしれません。日本選手もどんな選手が出てくるか分からないという緊迫感と緊張を持って臨んでほしい。右足の疲労骨折で欠場となった渋井は残念ですが、彼女の分も頑張る気持ちで、ぜひメダルを狙ってもらいたいと思います。(TBS世界陸上マラソン解説・増田明美)■TBS

 23日の放送予定14:00~15:54

 22日ハイライト、いよいよ女子マラソン17:00~25:45

 今日の見所、女子マラソン、女子走幅跳び決勝、男子やり投げ決勝、男・女4×400メートルリレー決勝、閉会式ほか