<世界陸上>◇21日◇男子50キロ競歩決勝◇ベルリン五輪スタジアム

 50キロ競歩の日本記録保持者・山崎勇喜(25=長谷川体育施設)が、まさかの失格を喫した。先頭集団でメダル争いを繰り広げていたが、25キロ手前で3度目の歩型違反の警告を受けてレース終了。今季世界ランク2位の記録を持ちながら、フォームの乱れがきっかけで完歩できなかった。谷井孝行(26=佐川急便)も失格し、森岡紘一朗(24=富士通)3時間56分21秒で18位だった。

 山崎は「最初に目立ち過ぎたのが失敗でした」と敗因について触れた。序盤から1人で飛び出し、審判の目にさらされた。注意を何度も受け、8キロすぎから集団になったが、両足が同時に地面から離れる違反と、ひざが伸びない違反で、9、17、25キロで警告を受けた。失格は02年アジア大会以来。07年世界選手権大阪大会は、係員の誘導ミスで途中棄権扱いになったが、08年北京五輪は7位。今度はメダルを取るはずが、思わぬ結果になった。

 山崎は「フォームが悪いから、フォームの対策をしないと、次はないです。再来年の世界選手権で、もう1度勝負したい」と話した。鈴木監督は「こんな早いうちに3回も(警告を)もらうとはショックだ。ギリギリまでフォームをチェックして、問題ないとしてスタートしたんだが…。天が味方してくれなかった」と悔やんだ。