来年1月2、3日に行われる箱根駅伝に向けて、2年連続92度目の出場となる中大が11日、都内で会見を行った。

1年生から主将を務めてきた舟津彰馬(3年)は今年、主将の立場からは離れて走りに集中する。「来年の3大駅伝を走ることにも繋がるし、3大駅伝を走れるようにチームとして頑張りたい。自分の走りに集中したい」とチーム目標であるシード権獲得に向けて意欲を示した。

舟津は1年生の6月に主将に任命され、18年1月の箱根駅伝まで主将を務めてきた。藤原監督の「4年間のうち、1年くらいは学生らしく走らせたい」との思いもあり、箱根駅伝後は現4年の関口康平が主将を引き継いでいる。選手としての走りに注力する箱根駅伝に「1選手として走れることで、前回よりもすがすがしさはある」とも話す。

今季は4月に1500メートルで3分38秒の日本歴代5位の記録をマーク。好調なスタートを切ったように見えたものの「それが逆にプレッシャーになっていた」。7月から9月は、オーバーワークで両膝に痛みがあり、思うように走れなかった。苦しい状況の中で考えていたことは「なぜ陸上をやっているのか」。自らを振り返ったときに「やる気は持っていたけれど、なあなあにやっていた部分はあったと思います。一心に向かっていく意識が足りなかった」と舟津は言う。

そこからは自分の強みであるスピードを生かすため、走る区間でスピード変えて走る「変化走」にも取り組み、トップスピードを上げる練習に注力した。「接地の感覚だったり、動きにも逐一気を使うようになった。箱根ではスピードをしっかり出していきたい」。

主将から離れたことも「根本的にチームに対してやることは変わっていないけれど、自分の陸上と向き合う時間が増えた」とプラスにとらえる。「また自分が新しい風を作りたい」。舟津が中大の新しい歴史をつくる。