サッカーJ2ジェフユナイテッド市原・千葉の週末のホーム戦でチームに力を与えているのが、結成20周年を迎えたチアパフォーマンスチーム「ジェット・スフィーン」だ。トップチーム約15人のメンバーを中心に、ホームスタジアム「フクダ電子アリーナ」でフラッグを使った一糸乱れぬ高度なダンスを見せている。

J1復帰を目指す千葉のチア「ジェット・スフィーン」(ジェフ千葉提供)(C)JEFUNITED
J1復帰を目指す千葉のチア「ジェット・スフィーン」(ジェフ千葉提供)(C)JEFUNITED

「ジェット・スフィーン」はクラブ所属でも、業務委託されたプロ集団でもない。千葉県市原市在住のインストラクター長峰美紀さんが「ジェフを応援したい」と手弁当で始めたチアチームだ。長峰さんは高校生の時、野球部の応援で初めてチアを経験。その後、インストラクターの道に進み、キャリア20年。現在はチア普及団体で後進の指導に当たっている。

「地元にJリーグクラブが来たので、ぜひ応援したいと思い、10人の仲間と結成しました。クラブに『チアをやらせてください』とお願いしましたが、なかなか認めてもらえませんでした。それでも力になってくださるスタッフの方もいて、ようやく当時のホーム、市原臨海のピッチに立つことができたんです」と振り返る。

チームの特徴はポンポンのほかに大きなフラッグを使ったパフォーマンス。当初はポンポンを使った一般的なスタイルだったが、スタジアムの隅々に届けるにはフラッグのパフォーマンスが効果的だと感じた。

チームは市原市、浦安市、東京都江東区の3カ所でチアスクールも開催。「今ではスクールを卒業したメンバーもトップチームに加わり、スクール生の頃から15年以上にわたり、チアリーダーとしてジェフを応援しているメンバーもいます」と長峰さん。

「ジェフ愛」にあふれるMARIE
「ジェフ愛」にあふれるMARIE

トップチームのメンバー15人も熱心なサポーターだ。11年から所属する千葉市出身のMARIEは「愛する地元のチームを応援できることが一番の喜びです。練習は基本的に週1回、平日の夜。メンバーはみんな働きながら、学生をやりながらなので、短い練習の中でいかに振りを合わせるかが大変です。いつでも本番に挑めるよう、家での練習は欠かせません」と話す。

ジェフを愛する女神たちが、09年以来のJ1復帰を目指す選手に旗を振り続けている。

◆ジェット・スフィーン 1999年にジェフ市原・千葉のホームタウンである市原市、千葉市在住、在勤者で結成した、03年からホームゲームに登場。「ジェット」は黒い琥珀、「スフィーン」は磨けば磨くほど光り輝く石のこと。ユニホームはジェフのチームカラーと同じ黄色と緑。ジュニア(小1~4)、ユース(小5~)のチアスクールには80人が通っている。