<フィギュアスケート:世界選手権>◇28日◇さいたまスーパーアリーナ

 男子SP首位の町田樹(24=関大)が、フリーで184・05点をマーク、トータル282・26点となり、自己ベストを記録したが、羽生に敗れ2位となった。

 冒頭の4回転トゥーループを何とか着氷すると続く4回転、2回転のコンビネーション・トゥーループも見事に決めた。

 2年間演じてきたフリー曲「火の鳥」のラストダンス。演技後は、精根尽きはてた様子で肩で大きく息を吸った。「すべて出し尽くした。今回いい戦いができて、うれしい」。表彰式を終えた町田は、笑顔をまじえながら話した。

 試合前には「最後の火の鳥だし、大きな舞台で飛翔(ひしょう)するさまを思い描いていきたい」という言葉通り、持てる力を振り絞った。

 羽生、チャン(カナダ)しか到達したことのない280点の大台をたたき出したが、町田のあとに滑った金メダリスト羽生に0・33点差届かなかった。