<バレーボール・全日本高校選手権:東九州龍谷3-0氷上>◇9日◇女子決勝◇東京体育館

 前回覇者の東九州龍谷(大分)が6度目の優勝を果たした。エース鍋谷の26得点の活躍で氷上(兵庫)を下し、昨夏の全国高校総体との2冠獲得となった。全日本高校選手権は昨年から実施。同選手権を兼ねた09年までの高校総体の記録を引き継ぐため、東九州龍谷は4大会連続の優勝となる。

 夏の高校総体を制覇しながら秋の国体で4位。東九州龍谷の相原監督は看板の「超高速バレー」を捨て、地道な「約束の徹底」を浸透させた。再び頂点に導いた指揮官は「役割徹底バレーに切り替えた。チーム力を追求して勝った」と喜びに浸った。

 決勝も主将の鍋谷を中心にして堅実だった。第1セットを25-16で奪うと、第2、第3セットも相手を10点台に抑えた。ブロックでの得点は相手の5に対して16。ブロックから攻撃につなげた得点は数え切れない。鍋谷は「3年間の集大成を出せた」。選手が毎年変わる中でも強さを維持する秘訣(ひけつ)を相原監督は「選手の力を100%引き出せているから」と自信に満ちた表情だった。